日本の宝

村根コネです。

 

さて、先日の記事では、僕がなぜ自己啓発の世界から抜け出そうと思ったのか、そのきっかけについて書いてみた。

 

そして、その中で、今後の僕自身のあり方として、ボランティアへの積極的な参加ということを方針としてあげていたと思うけれど、早速に1月22日から24日までの3日間、児童クラブでボランティアをしてみた。

 

児童クラブは、両親が共働き等で、終業時に家に帰っても一人ぼっちな家庭の子供を対象に、特定の時間まで、子供を預かり、一緒に宿題をやったり、遊んだりする活動をしているものである。

 

僕は8年ほど前から、老人ホームやデイサービスの利用者さんに対してのボランティア活動を実施しているが、子供との触れ合いというのは、普段経験していないため、今回のボランティアを申し込んだものだ。

 

 

結論から言えば、子供達は本当にキラキラ輝いていた。

一生懸命勉強したり、本を読んだり、遊んだりしていた。

 

僕が拙いながらも本を読み聞かせると、子供たちからは「もう一回読んで」とアンコールが鳴り止まない。

僕が手品を見せると、「教えて教えて」と群がってくる。

僕が絵を描くと、「これも書いて」と声が飛び交う。

 

そこには、純粋な大人への尊敬の眼差しと、自分たちの毎日が楽しくて仕方のないというパワーに溢れていた。

 

体を動かして遊ぶ子、読書をする子、宿題をする子、絵を描く子、おもちゃで遊ぶ子、将棋を指す子、本当にみんなが純粋に自分のやりたいことをやって、めちゃめちゃキラキラした瞳で、目の前のことにただただ全力だった。

 

それが、めちゃめちゃカッコよく、美しく思えた。

 

僕も、彼ら彼女らと一緒にいると、恥とかカッコつけたい気持ちとか、そんなもの全部かなぐり捨てて、一緒になって遊んだ。

 

本当に不思議だけれど、この3日間、僕は悩み苦しみ、自分を責めることがなかった。

僕は、子供達に救われていたんだ。

そして、心の底から感謝の気持ちが溢れて来て、素直に「ありがとうね」って言えた。

 

自己啓発書にはまっているときは、とにかく「ありがとう」という言葉を多用していたが、心が伴っていないことも多かった。

だから、言葉に感情もこもらず、投げかけられた相手も右から左だったであろう。

だけど、今回は、本当に心から言えたんだ。

 

やっぱり、最初は自分自身が満たされることなんだって思った。

どんだけテクニックでごまかしてみても、自分が満たされていなければ、何にもならないのだ。

 

 

そして、子供達は、日本の、いやこの地球の宝だと思った。

誰もが、自分の価値を信じ、そして目の前のことに純粋に全力で向き合う。

 

「どうか、この子たちが、社会の荒波に負けず、自己肯定感を失うことなく、人生を謳歌できますように」

 

僕は、そんなことを強く感じた。

 

一方で、近年のお笑いブームの影響か、結構な下ネタのような歌を歌っている子供や、汚い言葉でのツッコミを入れている子供もいくらかいた。

 

子供達は、何も悪くない。

ただ、純粋に大人を信じ、真似をしているだけなんだ。

 

だから、僕は、本当に僕ら大人一人一人のあり方が、すっごく試されているのだと思う。

僕は、「大人は楽しいんだ」っていう背中を、子供たちに見せることのできる、毎日を全力で子供みたいに楽しんでいる大人になりたい。

 

以前、何かのテレビ番組で、山と田んぼと畑しかないような街に、たくさんの10代・20代の若者が移住し、一緒に農業をやり始めたというようなことにスポットライトを当てていたが、「なぜこんな田舎に?」との問いに、若者たちは、目をキラキラさせながら「この地域には、楽しそうな大人がたくさんいたから」と答えていた。

 

今まで全然興味のなかった芸能人が不倫した途端に騒いだり、興味のなかった力士に疑惑報道が流れた途端に騒いだり、今の日本はおかしい。

出る杭は打たれて、みんなで一緒に地中に埋まっていようとする。

 

だけど、そんな社会、何のために生きているのだろう。

 

僕は、どんだけ打たれようと、必死で地上を目指す杭でいようと思う。

そして、そんなバトンを子供たちに渡していけたらと思う。

 

子供たちと触れ合うボランティア、また探してやってみよう。