村根コネ、自己啓発家の勉強会会員になる(その1)

こんばんは。

少し時間が空いてしまったけれど、前回の続きを書こうと思います。

 

前回、自己啓発書を読んでいくことで起きるジレンマについて記載しました。

まだ、読まれてない方はぜひこちらをご覧ください。

muranekone.hatenablog.com

 

ジレンマとは、「自分の人生を良くしようとして読み始めた結果、自分をどんどん嫌いになっていく」ということ。

そして、結果として、自分が魅力的で輝くどころか、一人また一人と友達がいなくなってしまった。

 

「なんか最近ノリ悪いぞ」

「大人になったね」

「なんかやたら非科学的なこと言うようになったな」

 

そんな言葉が、チラホラと聞こえてくるようになった。

 

口に出す言葉には、すごく気を使うようになったし、笑顔も心がけている。

人を傷つけないように、必死になっていた。

自分の意見を素直に言えば、誰かから嫌われるかもしれないから、とにかく「そうですね」って思ってなくても言うことが口癖になっていた。

 

22歳で仕事を始めた時、僕はヤンチャの代名詞だった。

お客さんには食ってかかるし、先輩にも遠慮せずに自分の意見をぶつけていた。

職場の飲み会では、フィリピンパブのお姉ちゃんに絡みまくって、上司が呆れかえって帰ってしまったこともあった笑

外回りを終えたら、お客さんと喧嘩して帰ってきたこともあった。

 

噂が噂を呼び、会ったことない人にまで、名前が知られるようになっていた。

 

「バカだけど、威勢の良い若手が入ってきた」

 

そうやって、上の方からはなんやかんや可愛がられてきた。

 

でも、僕は、そんな自分でいることで、人を傷つけたことが何度もあった。

そんな自分を治したいって思っていた。

 

そんな時に自己啓発書に出会った。

 

ページをめくると、待っていたのはキラキラした世界。

誰も傷つけることなく、自分が輝く世界。

 

僕は、あっという間にその世界にのめり込んだ。

 

そして、10年。

気がつけば、僕は輝くことはなく、僕を可愛がってくれていた上司からは連絡が途絶え、友達や先輩は離れていった。

 

そんな僕の心の支えは、「いつか同じように自分を高めようとしている人たちと出会って、すぐに意気投合して、新しい仲間を作るんだ」という思いだけであった。

 

だけど、全然できなかった。

僕は新幹線も通っていない田舎に住んでいるから、なかなか同じ世代の方々と出会うことがない。

それでも、いろいろなボランティアに参加したり、時には自分でイベントを企画したりして、同じような波長の人たちと巡り会えるのを待っていた。

 

でもいくら待っても誰とも仲良くなれなかったから、次に僕が向かったのは自己啓発セミナーに参加することだった。

 

当然僕の住んでいる田舎では、そんなセミナーなどあるわけもないので、鉄道を乗り継いで、大阪や東京まで何時間もかけて、セミナーに参加するようになった。

だけど、その場ではなんとか話ができても、なかなか意気投合するような関係にはなれなかった。

 

「どうしたらいいんだ」

 

そんな思いが頭の中を駆け巡る中、当時僕が一番影響を受けていたあるベストセラー作家の方が新たに勉強会を立ち上げるという情報が入ってきた。

 

この勉強会は、月に1回の東京でのオフラインでの勉強会と、facebookによるオンラインで交流ができるというものであった。

 

月会費は割高だったけれど、「ここなら、同じような波長の仲間たちに会えるはず」と僕は迷うことなく参加をした。

 

そして、一度もやっていなかったfacebookを初めて登録した。

僕は、めちゃくちゃ緊張しながら、facebookで初めての投稿をしてみた。

 

「初めまして。田舎に住んでいてなかなか東京には行けませんが、みなさんとお会いできる日を楽しみにしております。どうぞよろしくお願いします。」

 

すると、あっという間に、勉強会会員のメンバーから、「いいね」や、「一緒に頑張っていきましょう!」といったメッセージで溢れかえった。

 

やっと、居場所ができた。。

 

心から嬉しくて、僕は「よし!早く皆さんに会いに東京のオフライン勉強会行くぞ!」と胸を高鳴らせたのだった。(続く)